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みなさんこんにちは。SMILEVISAです!
今回は、特定技能外国人の受け入れにも慣れてきたし、そろそろ自社でやっていきたい…と考えている受け入れ企業の皆様のために、特定技能に切り替えた際にどんなポイントに気を付けていけばよいのかをまとめました。
そもそも特定技能外国人の自社受け入れって何?
特定技能を自社だけで受け入れる…というとなんだか大変そうな響きですが、何をもって特定技能外国人を自社で受け入れしたことになるのでしょうか?
簡単に言えば、特定技能外国人の管理委託をせずに、社内の担当者のみで受け入れをしていくことを指します。
特定技能外国人の受け入れるには、どんな方法があるの?
特定技能外国人の受け入れ方法には、大きく分けて以下2つの方法があります。
- 登録支援機関のサポートを受けながら受け入れる方法
- 自社のみで受け入れる方法
今回のブログでは「1.登録支援機関のサポートを受けながら受け入れる方法」から「2.自社のみで受け入れる方法」に切り替えた場合のメリットや、つまづきやすいポイントについて解説します。
特定技能外国人を自社のみで受け入れるメリットは?
では実際に、特定技能外国人を自社で受け入れると具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。実際に自社受け入れをした場合のメリットとしては、
- 自社のみで受け入れた場合は登録支援機関への外部委託の費用が不要になり、コストカットになる
- 外国人とより密にコミュニケーションを取ることができるようになる
- 特定技能外国人の管理ノウハウが蓄積され、今後も安定的に受け入れができる
などがあります。
なかでも特に大きいのがコストカット。特定技能外国人の管理委託にかかるコストは1名あたり月2.5万円が平均となっており、年間で見るとその費用は30万円にもなり、これが外国人を採用するたびに増えていくとなると、自社で管理できるようになれば大幅にコストカットできるメリットは大きいですよね。
下記では、実際に、現在、登録支援機関を利用して特定技能の管理業務をしている場合から、自社のみで受け入れる方法(自社支援)に切り替えた際につまづきやすいポイントを解説します。
①年間を通じて何をする?スケジュールを把握
さあ特定技能外国人の受け入れを始めるぞ!と思ったら、まずは事前にしっかりとどの時期に何をしたらよいのかを把握しましょう。特定技能の受け入れを自社で行った場合に出てくる業務とスケジュールについては、具体的には以下の通りです。
外国人の在留資格認定/変更申請前に行うこと
外国人の在留資格の認定/変更申請の前には、主に以下のような手続きが発生します。
※国内にいる外国人を受け入れる場合は「在留資格変更申請」、国外にいる外国人を受け入れる場合は「在留資格認定申請」を行います。
・事前ガイダンス
特定技能を受け入れるまでの手続についてより詳しく知りたい方は「特定技能を自社支援で受け入れる完全マニュアル」をご覧ください。
外国人が入社するとき
外国人が入社する時には、主に以下のような手続きが発生します。
・生活オリエンテーション(詳しくはこちら)
・入社オリエンテーション(入社手続き、会社のルール説明など)
・その他生活に関わる手続き(住民票や不動産、各種公共サービスの登録など)
通期で必要なこと
年間を通して、主に以下のような手続きが発生します。
・地方出入国管理局への定期届出
四半期に一回、外国人の受け入れ・支援状況を報告する必要があります。
・定期面談
支援担当者が特定技能外国人とその監督者の両方と3ヶ月に1回以上面談を行い、必要な措置を行うことが求められます。地方出入国在留管理庁への定期届出の際に実施届出が必要になるため、記録を作成しておく必要があります。(参考様式:監督者用、特定技能外国人用)
変則的に発生すること
外国人の雇用、生活の状況に応じて、以下のような手続きが発生します。
・生活支援(住居の手配、日本語学習、日本人との交流機会の提供など)
・外国人からの相談、苦情への対応
・地方出入国在留管理庁への随時届出(詳しくは本ブログ内「いつまでに何をすれば良い?随時届出」の章で解説しています。)
②いつまでに何をすれば良い?定期届出
特定技能外国人を受け入れた場合、外国人の受け入れ状況を入国管理局に定期的に報告する必要があります。それが「定期届出」です。
「定期届出」の具体的な時期、届出先、必要書類は以下の通りです。
届出が必要な時期
定期届出は合計年4回、以下の時期に届出を行う必要があります。
届出の対象となる期間 | 提出期限 | |
1 | 1月1日〜3月31日 | 4月1日〜4月15日 |
2 | 4月1日〜6月30日 | 7月1日〜7月15日 |
3 | 7月1日〜9月30日 | 10月1日〜10月15日 |
4 | 10月1日〜12月31日 | (翌年)1月1日〜1月15日 |
必要書類
特定技能外国人を受け入れている企業すべてにとって提出が必要となる書類
・受け入れ、活動状況に係る届出書(参考様式第3-6号)
・特定技能外国人の受け入れ状況、報酬の支払い状況(参考様式第3−6号別紙)
参考様式に沿って記載し、外国人の受け入れ状況の概要を報告します。
・賃金台帳の写し(特定技能外国人のもの+比較対象の日本人のもの)
特定技能外国人の給与水準が同等の技能を持つ日本人と同じであることを報告する必要があります。そのため、特定技能外国人の賃金台帳、比較対象の日本人の賃金台帳の写しを提出する必要があります。
・報酬支払い証明書(参考様式第5―7号)
給料を現金で払っている場合はこちらが必要になります。対象となる外国人全員分が必要です。
自社支援の場合に限り必要となる書類
・支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-7号)
※支援を実施した特定技能外国人が複数名おり、支援状況が同じである場合は参考様式第3-7号(別紙)を併せて使用することも可能です。そうすることで記入の手間を省くことができます。
・相談記録書(参考様式第5-4号)
外国人からの相談を受け、必要な対応を行ったことを報告するために提出します。
※対象時期に相談苦情対応が発生しなかった場合は提出の必要はありません。
・定期面談報告書(1号特定技能外国人用+監督者用)(参考様式第5−5号、第5−6号))
特定技能外国人を受け入れた場合、支援担当者が特定技能外国人とその監督者の両方と3ヶ月に1回以上面談を行い、必要な措置を行うことが求められます。定期面談を適切に実施したことを報告するため、定期面談の報告書の提出が必要になります。
※対象時期に定期面談を実施しなかった場合は提出の必要はありません。
・生活オリエンテーションの確認書(参考様式第5-8号)
対象期間内に生活オリエンテーションを実施した場合に提出が求められます。
参考:特定技能所属機関(受入れ企業・事業主の方)による定期届出 提出資料一覧表
出入国在留管理庁HP
届出先
・窓口に持参する場合
受け入れ企業の本店の住所を管轄する地方出入国在留管理署に持参する必要があります。その際、身分を証する文書等(運転免許証、マイナンバーカード)の提示をする必要があります。
・郵送による場合
身分を証する文書等の写しを同封の上,特定技能所属機関の本店の住所を管轄する地方出入国在留管理官署に郵送で提出します。
・インターネットによる場合
出入国在留管理庁電子届出システムを利用して、インターネットによる届出を行うことができます。なお、事前に利用者情報登録を行う必要があるため注意が必要です。
③うっかり忘れがち!随時届出
特定技能外国人を受け入れている際に“随時報告が必要となる事象”が生じた場合、その都度地方出入国在留管理庁に報告することが求められます。それが随時報告です。
定期的に届出を行う「定期届出」とは違い、変則的に行わなければならない業務であり、忘れがちになってしまうため注意が必要となります。
具体的に随時届出が必要な時期と、必要になる場合について以下で解説いたします。
届出が必要な時期
“随時報告が必要となる事象”が生じてから14日以内に届出を行う必要があります。
主に随時報告が必要になる場合と、必要書類
随時報告が必要になる場合は、基本的には以下の場合です。
・雇用契約の内容を変更した場合 / 雇用契約を終了した場合 / 新たな雇用契約を締結した場合
上記の場合に届出が必要な書類一覧はこちら。
・支援計画の内容を変更した場合 / 支援責任者または担当者を変更した場合 / 委託する登録支援機関を変更した場合 / 自社支援に切り替えた場合
上記の場合に届出が必要な書類一覧はこちら。
・支援委託契約の内容を変更した / 支援委託契約を終了した / 支援委託契約を締結した場合
上記の場合に届出が必要な書類一覧はこちら。
・特定技能外国人の受け入れを継続することが困難になった場合
上記の場合に届出書類はこちら。
・出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為があったことを知った場合
上記の場合に届出が必要な書類一覧はこちら
届出先
・窓口に持参する場合
受け入れ企業の本店の住所を管轄する地方出入国在留管理署に持参する必要があります。
・郵送による場合
身分を証する文書等の写しを同封の上,特定技能所属機関の本店の住所を管轄する地方出入国在留管理官署に送付します。
・インターネットによる場合
出入国在留管理庁電子届出システムを利用して、インターネットによる届出を行うことができます。なお、事前に利用者情報登録を行う必要があるため注意が必要です。
現実的に、自社受け入れはいきなり実現できるのか
ここまで、特定技能外国人の受け入れを自社で行う際につまづきがちなポイントを解説しましたが、実際にところ自分たちだけで本当に受け入れできるのだろうか…と思った方も少なくないはずです。
ですが、実際に特定技能外国人の受け入れを自社のみで行っている企業も徐々に増え始めており、今後のコスト削減を意識してSMILEVISAにご相談にいらっしゃる方も増加傾向にあります。
結論から言いますと自社のみでの受け入れは可能ですが、①本ブログで紹介した業務を行えるだけの人員が確保できるか、②特定技能外国人一人あたりにどれくらいの人員をかけられるか、③自社に既に受け入れノウハウがあるのか、などを考慮する必要があります。
自社受け入れへの切り替えをスムーズに行うには?
以上自社受け入れへの切り替えでつまづきやすいポイントについてご紹介しました。コスト面や人事管理の面から、自社受け入れで得られるメリットは多く、切り替える価値は十分にあると言えます。
しかし一方で、これまで委託していた業務を急に自社ですべて行うとなると、作業が煩雑で混乱が生じてしまうケースもあります。
そこでSMILEVISAでは無理のない切り替えを行えるような支援プランを用意しました。詳しく知りたい方はお気軽に資料をお求めください!