特定技能に関する情報をお届け

SMILEVISAブログ
 
   
   

ネパールの特定技能外国人を受け入れるなら知っておきたい!文化や注意点を解説

公開日: 最終更新日: PV:1843

みなさんこんにちは、SMILEVISAです!

ネパールの特定技能外国人の人数は、令和4年12月末時点で2,340人となっています。この数字は特定技能外国人の全体人数から見ると決して多くはありません。しかし公表データによると、ネパールの特定技能外国人は令和4年6月末時点から、およそ半年で900人以上増えていることが分かります。

【出典】特定技能在留外国人数の公表|出入国在留管理庁

人材不足の企業にとって、今後ネパールの特定技能外国人は大きな即戦力になるのではないでしょうか。そこで今回は、ネパールの特定技能外国人を受入れるために知っておきたい文化や注意点を解説します。

ネパールはどんな国?

ネパールの基本情報

ネパールは北に中国のチベット自治区、南はインドに接する内陸国です。チベットとの境には、世界最高峰として有名な「エベレスト」や「ヒマラヤ」の登山の玄関口があり、日本にとっても親しみのある国です。首都のカトマンズも標高が高く、国土の約8割が丘陵・山岳地帯となっています。

また、世界で唯一、長方形ではない国旗を持つ国でもあります。

面積14.7万平方キロメートル(北海道の約1.8倍)
人口3003万4,989人(2021年)
首都カトマンズ
民族パルバテ・ヒンドゥー、マガル、タルー、タマン、ネワール等
言語ネパール語
宗教ヒンドゥー教徒(81.3%)、仏教徒(9.0%)、イスラム教徒(4.4%)他

【出典】ネパール基礎データ|外務省

ネパールはさまざまな民族が暮らす多民族国家です。そのため公用語はネパール語ですが、各民族の言語も使われています。

ネパールの人口約3000万人は、日本の人口約1億2000万人と比べても少なく、世界ランキングは100位以下となっています。その一方でネパールの人口の多くは若年層であり、20代が多くを占めています。高齢者は10%以下と、働き盛りの年齢層が多い国といった特徴があります。

ネパールの主要産業

ネパールの主要産業は下記のとおりです。

  • 農林業
  • 貿易・卸売り業
  • 交通・通信業

また、貿易では下記の製品を多く輸出しています。

  • 大豆油
  • ウールカーペット
  • ジュート製品
  • カルダモン

【出典】ネパール基礎データ|外務省

GDPは2020/2021年度の推定値で、約4兆2,663億ルピー(約361億ドル)です。そのなかでも、農林水産業がGDPの約25%および就労人口の60%を占めています。

ネパールの文化・国民性は?

ネパール人のおよそ80%はヒンドゥー教を信仰している

ネパールでは仏教徒やイスラム教徒が暮らしていますが、およそ80%の国民はヒンドゥー教を信仰しています。ヒンドゥー教徒の習慣には、下記の内容があります。

  • 右手は神聖、左手は不浄とされている
  • 食事やお祈りは右手を使う
  • 人の頭を触るのは良くない
  • 牛肉は食べない
  • 日常的に断食をすることが多い
  • 身分(カースト)制度がある

ヒンドゥー教徒が避けている食べ物は、牛肉以外にも肉全般・魚介類・卵や香りが強いもの(にんにく・玉ねぎなど)があります。ただし、牛肉以外の食材はどこまで食べないのか、また断食の方法については一人ひとりの信仰具合によって異なります。

ヒンドゥー教の習慣であるお祈りにも個人差がありますが、基本的には1日1回行う人が多いようです。宗教上の服装についての制限はありません。

断食の方法は地域によって異なりますが、1か月に2回程度水を飲まないなどの方法があります。

多民族国家で100以上の言語がある

ネパールは多民族国家です。そのため、実際はネパール語を母国語とする民族は半数程度であり、100以上の言語が存在しています。また、企業や教育期間では英語が多く利用されています。

小さいころから語学学習に馴染みがあり、英語を習得しているネパール人は多いです。日本人と比べても、ネパール人は英語のスキルが高いといえるでしょう。

ちなみに、日本語は文法や構成がネパール語と似ているため、ネパール人にとっては習得しやすい言語とされています。ネパールは親日国であることからも、日本語は英語に次ぐ人気の外国語となっているようです。

異なる文化や価値観に対して受入れていく考えを持つ

ネパールはインドや中国などのさまざまな国と接する位置にあり、自分たちと異なる文化や価値観に触れやすい環境です。そのためネパール人は異なる文化や価値観に対して寛容で、拒絶せずに受け入れる姿勢を持つ人が多いです。

寛容な考え方に加えて、ネパール人は基本的におだやかな性格と言われています。細かいことは気にしない傾向にありますが、仕事への意欲も高く、助け合いなどのコミュニケーションが取りやすい特徴があります。

家族を大切にする・時間にルーズな一面も

以下の特徴はアジア地域の外国人に多く挙げられており、ネパール人の国民性にもあてはまります。

家族をとても大切にする

ネパール人は家族をとても大切にします。そのため、家族の都合で仕事を休んだり残業を断ったりといったケースが考えられます。ネパール人にとって、家族優先で仕事を調整するのは当然のことなのです。

・時間に対する感覚が日本人と異なる

ネパール人は日本人と比べて時間や期限を守るという意識はそこまで高くありません。悪気があるわけではなく、あくまでゆったり構えている国民性が関係しています。

日本で働くうえでは、時間を守る必要性を理解してもらうことが大切です。

ネパールの特定技能外国人を受入れる場合の注意点

宗教の違いを理解したコミュニケーションをとる

お伝えしたように、ネパール人の多くはヒンドゥー教のため、食事についてはとくに日本人の文化と違いがあります。ネパール人によって制限の程度は違いますが、宗教に関係する以下の点に注意しましょう。

  • ほかの人と料理のシェアはしないので、個別に盛り付けるようにする
  • 牛肉以外にも食べられないものがないか事前に確認する
  • 断食中は口を出さずに見守る
  • 食事は1日2回が一般的なので昼食をとらないことがある

ネパールの特定技能外国人の食事に関して、無理に食べさせることはハラスメントとなるので注意してください。

日本人との宗教文化の違いを現場の職員全体で共有し、協力または見守る体制が重要です。

怒鳴るよりも褒める指導を意識する


ネパールは多民族国家のため、お互いを尊重する意識が強いです。そのため、相手を非難したり怒鳴ったりする指導はしないように注意してください。欠点を指摘するよりも、褒めて次に活かす指導が大切です。


ネパールは助け合う国民性がある反面、何か困ったことがあっても自分で解決しようという意思を持つ人は低い傾向にあります。自分で解決しようとする人と、そうでない人の差は大きいため、ネパール人の個性に合った指導を心がけましょう。

10月は有給休暇をとりたいネパール人が多くなる傾向に


ネパールでは祭りが多く、毎年10月には国内最大のお祭りがあります。日本の正月やお盆のように家族や親せきが実家に集まるため、この時期に有給申請をするネパール人は多いです。


受入れ企業はネパールの特定技能外国人が休みやすい環境をつくり、有給の希望に対して休めないといった労働状況にならないように注意してください。事

意見をしっかり聞く時間を作る

ネパールの特定技能外国人は、自分が不満に思うことは主張してくる傾向にあります。賃金については最低賃金に近い金額であっても不満を言う人は少ないようですが、業務内容の不満や文化の違いによるトラブルが起こる可能性があります。


受入れ企業はこれらの問題に対して、ネパールの特定技能外国人の意見を聞ける時間を作ることが大切です。ネパール人は人懐っこく愛情深い性格をしており、こちらが意見をしっかり聞いて対応することで相手も答えてくれます。そして問題が解決すれば、あまり後に引きずらないで働ける場合が多いです。

ネパールから特定技能外国人を受入れる際の2カ国間協定は?

特定技能外国人を受入れる際に、それぞれの国で定められた手続きが存在します。ネパールの2カ国間協定についてはこちらの記事で解説しています。

ネパールの特定技能外国人の考え方を理解したコミュニケーションを意識しましょう

以上、ネパールの特定技能外国人を受入れるために知っておくべき文化や注意点について解説しました。

特定技能外国人は企業の即戦力として必要な存在です。その一方で、日本人とは違う部分を理解し対応していかなければなりません。

今回お伝えしたネパール人の特徴を社員全体が共有することで、特定技能外国人の働きやすさに繋がります。

ネパールの特定技能外国人に長く働いてもらうための環境づくりを始めていきましょう!

SMILEVISAではこれから特定技能を自社支援で受け入れていきたい、特定技能の管理費を大幅にコストカットしたい、書類の申請を効率化したい!とお考えの受入れ企業様向けの特定技能管理システムを提供しています。

自社支援の開始に自信がない方でも、問題なく自社支援に切り替える伴走サポートもございます。当社をご利用した100%の企業様が自社支援を成功させています。特定技能の自社支援をご検討の方は、ぜひこちらよりお気軽にご相談ください!

※本記事は現時点(2023年8月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。

監修:川村 敦
大学時代にベトナムへ留学したことをきっかけに、日本で働く外国人の現実に衝撃を受ける。その後、エンジニアを経て外国人雇用に関するサービスを提供する株式会社CROSLANを2017年設立。特定技能外国人の管理委託や、管理クラウドサービス事業を通じて数多くの特定技能外国人のサポートを行ってきた実績の持ち主。趣味は世界遺産巡り。
       

ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。

専門スタッフがさらに詳しくご説明いたします。

        お問い合わせ 資料請求