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みなさんこんにちは!SMILEVISAです。
近年、特定技能外国人の雇用数が増加するにしたがって、これまで登録支援機関や組合に管理委託をしていたコスト削減や、特定技能外国人受け入れの内製化を目的として受入れ企業が「自社支援(管理)」をしようという流れが加速しています。
特定技能外国人を自社支援するメリットについてはこちらの記事(【どっちがお得!?】特定技能の自社支援VS登録支援機関へ委託のメリット・デメリットを比較してみた)にて紹介していますが、特定技能外国人を自社支援で管理するためには書類の作成業務が発生します。
その場合に、エクセルやワードをアナログな方法で入力・管理していくのか、便利な特定技能外国人を管理するシステムを使うのかという点で悩まれる企業の担当者様も多いですよね。
ここでは、特定技能外国人の在留資格申請書類の作成や、人材管理ができる便利なシステム(クラウドサービス)の概要や導入メリット、費用についてわかりやすくまとめました。
特定技能外国人を管理する方法は大きく分けて2つ
そもそも、特定技能外国人を管理する方法には2つのパターンがあります。
登録支援機関や組合に管理委託する方法 | 登録支援機関や組合に特定技能外国人の支援業務を完全に(もしくは一部)委託する。毎月の管理費がかかる。書類作成は作成代行をお願いする場合は行政書士などに費用を払って依頼する。 |
受入れ企業が自社で管理する方法 | 受入れ企業が自社で支援する方法。社内に担当スタッフを選任し、支援業務や書類の作成業務をすべて内製化して行う。 |
登録支援機関や組合に管理委託をするか、受入れ企業が自社で管理するかは特定技能外国人の受入れ時に選ぶことができ、すでに登録支援機関や組合に委託していても途中から自社管理に切り替えることも可能です。
特定技能外国人を自社管理するためには受入れ企業が一定の条件を満たす必要があるため、詳しくは下記の記事にてご確認ください。
また、受入れ企業が自社で管理する場合は、管理方法にも2つの方法があります。
特定技能外国人の管理や書類作成をアナログで行う方法 | 特定技能外国人を書類やエクセル、フォルダなどを作成し管理・保管する。在留資格の書類作成についてはフォーマットのワードやエクセルを直接編集する。 |
特定技能外国人の管理や書類作成をデジタルで行う方法 | 特定技能外国人をウェブ上のシステムやクラウドサービス(※注1)で管理・保管する。在留資格の書類作成についてはすでにカスタマイズされたものをシステム上で出力する。 |
(※注1)クラウドサービスとはWebブラウザ、インターネット接続環境を使用したサービスです。インターネット環境さえあれば、どの端末からでも、サービスを利用することができます。
これまで技能実習生や特定技能外国人の管理は、パソコン上で行ったりすることが多かったのではないでしょうか。しかし、近年では多くの技能実習や特定技能外国人の管理ができるシステム・クラウドサービスが台頭してきています。
特定技能外国人の管理システム(ツール)とは?
パソコンや書類で必要なものを管理するというとイメージしやすいと思いますが、特定技能外国人の管理システムを使うとなるとピンとこない人も多いのではないでしょうか。
まずは、特定技能外国人の管理システムとは何かについて初めに詳しくご説明します。
特定技能外国人の管理システムは、現在では多くのサービスがソフトウェアをダウンロードする必要がない、クラウドサービスが主流となっています。先ほどの※注1でも補足があった通り、特定技能外国人の管理クラウドサービスとは、インターネット環境さえあれば、どの端末からでも利用ができ、さらに面倒なダウンロード作業などもなく、ログインするだけですぐに利用できることが特徴です。
受入れ企業の担当者が会社に来てから、パソコンを開き、インターネットのブラウザを開いてログインをすればすぐに使えるという特徴があり、利便性が高いのが特徴です。
特定技能外国人の管理システムで出来ることは、一般的には以下の通りです。
- 特定技能外国人の人材情報の登録・管理(在留期日のチェックなど)
- 特定技能外国人の在留資格申請書類の作成・出力・管理
- 特定技能外国人の定期面談や相談苦情などの出入国在留管理庁への定期届け出書類の作成・管理
- 作成した書類の自動翻訳
出入国在留管理庁では、特定技能外国人の受入れ企業側に作成・提出した書類の適切な保管を義務としていますが、これは必要な時に取り出せる状態でよい、とされているため会社に書類として保管していても、クラウド上(ネット上)に保管しても問題ありません。
近年のペーパーレス化に伴い、紙として保存していなくても済むクラウドサービスの人気は高まっています。
特定技能外国人の管理システム(クラウドサービス)を利用する企業の目的としては、第一に「書類作成をワードやエクセルで行うのが煩雑で時間がかかりすぎる」というものが多くなっています。また、「書類作成に関してノウハウがないと自分たちだけでイチから作成するのが難しい」という点も挙げられます。
いくつかの特定技能外国人の管理システム(クラウドサービス)では、書類作成について初心者でもわかりやすいようにガイド機能や、テンプレート機能、作成ステップ機能などが実装されているサービスもあります。
特定技能外国人の管理システム(ツール)の導入メリット・デメリット
特定技能外国人の管理システムを導入するかどうか悩んだ際に、メリットとデメリットについて確認しておく必要があります。ここでは、メリットデメリットについて簡単に説明をしています。
特定技能外国人の管理システム(ツール)導入のメリット
管理システムの導入のメリットは以下の通りです。
- 特定技能外国人の管理システムはフォーマットに沿って書類が作成できるため、全て手入力するよりも圧倒的に時間の短縮になる
- 雇用条件や支援計画などのテンプレートを登録できるため、面倒な入力作業が削減される
- 管理委託や、書類作成代行に支払っていた費用が実質ゼロになる
- インターネットがあればシステムにログインができるため、担当者が複数であったり、事務所が別にある場合でもいつでも・どこでも対応が可能になる
- 書類を紙で保管するコストや手間がなくなり、ペーパーレス化できる
実際に、特定技能外国人の管理システムを導入した企業の担当者の事務作業負担が圧倒的に減ることと、これまで外部に委託していた管理費や書類作成代行費がカットされることによるメリットは大きいと言えるでしょう。
また、特定技能外国人の数が増加した際にも、管理システムを利用している場合は管理がしやすく、書類もかさばらずに済むというメリットもあります。
特定技能外国人の管理システム(ツール)導入のデメリット
続いて、管理システムの導入のデメリットは以下の通りです。
- 年額・月額費用がかかる
- 提供会社の都合でサービスが突然終了した場合のリスクがある
1については、特定技能外国人の管理システムを利用する場合、月額費用もしくは年額費用が掛かることが一般的です。
費用については、提供している会社のサービス内容や金額により異なるため、予算を考えたうえで契約することが大事でしょう。また、現在かかっている登録支援機関や組合への支払いと比較し、どちらのコストパフォーマンスが高いか事前に計算しておきましょう。
2については、珍しいケースとも言えますが、特定技能外国人管理システムを提供している企業が倒産や、サービスの終了となった場合に利用が出来なくなるリスクがあります。その場合は、これまで入力した内容などの引継ぎを次に使うサービスで問題なくできるかを確認しておく必要があります。
特定技能外国人の受入れ管理システムを導入する際に、外国人情報の入力代行や、CSVから比較的簡単に移行ができるかどうか聞いておくと安心です。
特定技能外国人の管理システム(ツール)の費用対効果は?
実際に、特定技能外国人管理システム(ツール)を導入した場合の費用対効果はどのくらいなのでしょうか。サービスによって金額が異なるため、全てのケースで当てはまるわけではありませんが、ざっくりとした概要で仮に計算してみましょう。
- 外食分野
- 特定技能外国人10名を受け入れ
- 月額の管理委託費は2.8万円(特定技能外国人1名あたり)
【特定技能外国人管理システム(ツール)導入前】
登録支援機関へ特定技能外国人の支援の委託をしており、下記の費用が毎月かかっている。
- 月額管理費2.8万円×10名分×=28万円
→年額にした場合、29万円×12か月=336万円(年)が費用として掛かっている
【特定技能外国人管理システム(ツール)導入後】
登録支援機関への管理委託をやめ、社内の総務部の担当者を特定技能外国人の支援担当者として兼任。
- 月額システム利用費 1.2万円
- 月額通訳手配費 5,000円
→年額にした場合、1.7万円×12か月=20.4万円(年)が費用として掛かっている
つまり、管理システム(ツール)を導入した後に関しては、年額で計算した場合は336万円-20.4万円=315万600円が差額となり、300万以上のコストカットを実現することになります。
通訳がいらない場合については、下記の図のようになります。
※株式会社CROSLAN「SMILEVISA」の説明資料より抜粋
費用対効果としては、特定技能外国人の雇用数が増えるごとに高くなっていく傾向にあるため、今後、特定技能外国人の採用を続けていく場合に関しては特定技能外国人管理システムの導入をしても損はないと言えるでしょう。
特定技能外国人の管理システム(ツール)の選び方
それでは特定技能外国人の管理システム(ツール)の導入が決定してから、どのように選べばいいのでしょうか。ここでは、自社に合った特定技能外国人の管理システム(ツール)の選び方のポイントについて解説します。
ポイント①企業の金額と予算に合っているか
まず第一に、無理なく継続して利用可能な金額であるかを確認しましょう。受入れ企業の状況や外国人の人数によって、月額このくらいであれば支払える、という基準があるかと思います。あまりに高額であったり、長期的に支出が続くようなサービスは避けたほうが無難でしょう。
ポイント②特定技能の自社支援(管理)のサポート体制は十分か
システム自体に問題はなさそうな場合でも、必要なサポート体制が整っているかを必ずチェックしましょう。特に、これから始めて特定技能を受け入れる場合や、今いる特定技能を初めて自社で管理する場合については注意が必要です。
システムの使い方のサポートだけではなく、自社で管理する際に具体的にどのようなサポートが受けられるのか、また困った際に相談できる窓口があるのかどうかは必ずチェックしておきたいポイントです。
システム導入をしたけれども、使いこなせなかったり自社支援がうまくいかなかったりした場合は導入の意味がなくなってしまいます。
ポイント③自社とサービスの対象者(内容)が合致しているか
特定技能管理システム(ツール)の中には、様々な受け入れ企業を対象としたサービスがあります。
例えば、システムの設計が登録支援機関向けなのか、受け入れ企業向けなのかによっても異なります。また、受入れ企業でも技能実習向けなのか、特定技能向けなのかという点もポイントです。
ポイント④検討段階の面談で詳しく自社の状況や希望をヒアリングし、提案してくれるか
導入を検討する際に、システムの担当者と面談をする機会もあるかもしれません。
その際に、受入れ企業の個別の状況や課題、問題について丁寧にヒアリングをしてくれるか、そして課題解決に向けた適切な提案をしてくれるかという点もチェックしておきましょう。
営業担当者や面談担当者が知識が浅く、簡単な案内しかできない場合や、実際に支援業務や書類業務をしたことがない場合は要注意です。
また、強引な営業活動や契約を迫ったり、極端に値下げをする場合は避けたほうが無難でしょう。
ポイント⑤受け入れ中・予定の分野や、外国人の国籍に対応した自動翻訳機能が実装されているか
受入れ企業では、それぞれ特定技能外国人を受け入れる分野や国籍があります。ベトナム人のみであったり、ベトナム人とミャンマー人であったり、そのほかいろいろな国籍から受け入れているという場合もあるでしょう。
分野も建設であったり、外食や製造業など様々です。企業の分野や受け入れの国籍に合わせて、書類作成や翻訳機能が実装されているかチェックしましょう。
ポイント⑥書類作成業務に必要な機能が揃っているか(もしくは実装予定か)
特定技能外国人を受け入れる場合、下記の書類作成が発生します。
- 在留資格申請(認定・変更・更新)
- 定期届け出
- 相談・苦情の記録
- 随時届け出(退職や雇用条件の変更など)
これらの機能が揃っているか、もしくは実際に実装される予定があるかどうかを確認してから導入する方がよいでしょう。
上記の業務については、こちらの記事で解説しています。
ポイント⑦特定技能外国人の人材紹介や、支援業務も依頼ができるか
特定技能外国人を受け入れる場合、様々な付随業務が発生します。例えば、いざとなったときに特定技能外国人の採用ができるかどうかや、支援業務をお願いできる先があるかどうかなども重要なポイントとなります。
また、通訳翻訳サービスや、住居の確保などの生活支援サービスを提供していると安心感があります。
まとめ
特定技能外国人の管理システム(ツール)については、様々な選択肢があり迷ってしまうことも多いと思います。しかし、自社のニーズや課題に合わせたサービスを選ぶと失敗がないでしょう。
SMILEVISAではこれから特定技能を自社支援で受け入れていきたい、特定技能の管理費を大幅にコストカットしたい、書類の申請を効率化したい!とお考えの受入れ企業様向けの特定技能管理システムを提供しています。
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