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みなさんこんにちは、SMILEVISAです!
特定技能の受入れで忘れてはならない手続きの1つに「協議会への加入」があります。
協議会は、特定技能として働くことができる12分野でそれぞれ設置されており、そのなかで今回は「ビルクリーニング分野」の協議会について詳しく解説します。
特定技能外国人が安心して働くために重要な役割をもつ協議会ですが、そもそも協議会とは何なのでしょうか。
協議会の活動内容や加入方法・受入れ報告などの疑問点を解決していきましょう。
ビルクリーニング分野の協議会とは?
ビルクリーニング分野の協議会とは、特定技能外国人を受入れる企業が必ず加入しなければならないもので、正式には「ビルクリーニング分野特定技能協議会」と呼ばれています。
協議会の構成員は?
ビルクリーニング分野特定技能協議会は、下記の機関によって構成されています。
- 受入れ企業(「1号構成員」と呼ばれます)
- 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会(「2号構成員」と呼ばれます)
- 法務省・警察庁・外務省・厚生労働省・農林水産省・国土交通省
令和5年5月9日現在では、299の受入れ企業が1号構成員に登録されています(こちらの厚生労働省HPビルクリーニング分野特定技能協議会構成員一覧から確認できます)。
ビルクリーニング協議会の目的とは?
協議会には次の2つの目的があります。
- 協議会の構成員が適切な受入れ・保護をするために必要な情報を共有し、関係する機関の連携をより密接にする
- 各地域の人手不足を正確に把握し、適切な受入れができるように対策をとる
協議会では、より円滑な協議を進めるために「運営委員会」を設置しています。
運営委員会は、法務省・警察庁・外務省・厚生労働省・公益社団法人ビルメンテナンス協会によって構成されており、原則として3か月に1回開催されています。
1号構成員である受入れ企業が協議会の会議や運営委員会に出席する必要はありませんが、会議で協議された内容について情報を共有し、必要な協力を行わなければなりません。
「必要な協力」には、具体的に下記の項目があります。
- 特定技能外国人の受入れ状況について全体的な把握をする
- 問題が発生した場合に対応する
- 法令を守ることを周囲にも伝えていく
- 受入れ機関が受入れできなくなった場合に特定技能外国人に対して転職支援を行う
- 働く現場や経済情勢の変化についての情報の把握・分析を行う
協議会の構成員となり必要な協力を行うことは、特定技能外国人が働きやすい環境を作るために重要な役割があります。
受入れ企業が協議会に対して上記の協力を行わない場合は、特定技能外国人の受入れができないこととなるため、しっかり内容を把握しておきましょう。
協議会に加入するタイミングは?
令和6年6月15日からは、在留申請の際に協議会の構成員であることの証明書の提出が必要となりました。そのため、在留申請を行う前に協議会加入が必要となります。
※令和6月14 日より前において特定技能を受け入れる場合※
入管に申請をする際、入国後4か月以内に「特定技能外国人の協議会の構成員となる旨の誓約書」の提出が必要です。
協議会への加入方法
協議会へ加入するには、こちらの厚生労働省のホームページからオンライン上で申請します。
①厚生労働省ホームページの申請ページ欄【入会申請】をクリック
協議会に関する申請ページ欄には、
- 入会申請
- 構成員証明書再交付申請
- 変更申請
- 退会申請
の4種類があります。
新しく加入する場合は、一番上の【入会申請】ボタンをクリックしましょう。
②必要事項の記入
【入会申請】ボタンをクリックすると、下記の申請ページが表示されます。
【引用】厚生労働省HP|ビルクリーニング分野におけるあらたな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」について)
ページの上から順に、次の項目を入力していきます。
- 特定技能所属機関名(受入れ企業名)
- 事業所の住所
- 代表者の氏名・役職
- 担当者の氏名・役職・電話番号・メールアドレス
- 登録機関の有無(利用している場合は登録機関名・登録番号)
- 特定技能外国人の国籍・人数
必要事項の入力が終わったら、ページの一番下にある遵守事項をよく読み、□にチェックを入れましょう。入力内容に間違いがなければ「確認」ボタンをクリックして送信します。
送信した情報は厚生労働省で確認されたのち、入力した担当者宛てに提出書類についてのメールが送られます。
※フリーメールを利用している場合はセキュリティの関係で受信できない可能性があります。迷惑メールボックスなどに入っていないかなどこまめにチェックしましょう。
③書類の提出
届いたメール内容を確認し、データにて必要書類を提出します。協議会の加入申請には下記の書類が必要です。
- 特定技能外国人の在留カード
- ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験の合格証書(※ビルクリーニング分野の技能実習2号を良好に修了した人は必要ありません)
ビルクリーニング分野の受入れ企業には次の3つの条件があり、協議会の加入申請の段階で疑いがある場合は、確認書類の提出も一緒に求められる場合があります。
受入れ企業の3つの条件
- 都道府県知事から「建築物清掃業」または「建築物環境衛生総合管理業」の登録を受けている
※「知事登録」と呼ばれ、法人単位ではなく事業所ごとに登録が必要です。
※登録の手続きについては、事業所を管轄する都道府県生活衛生担当部署に問い合わせてください。
- 知事登録を受けた事業所で特定技能外国人を直接雇用している
- 厚生労働省が公表している職務に適合している
※受入れ企業の職務が適合しているかどうかは、こちらの厚生労働省HPの1,制度の概要(3)ビルクリーニング分野における職務記述書で確認できます。
確認を求められた場合は、それぞれの条件について証明できる書類も一緒に提出してください。資料に不備がなければ、これで加入手続きは完了です。
④結果の受理
およそ1~2週間後に、メールで「構成員資格証明書」が届きます。以前は入会申請書を事務局に提出する方法がありましたが、2023年5月現在は申請から加入まで、手続きはすべて電子で完了します。
原則、紙での申請は行っていません。システムのトラブルなどにより厚生労働省のホームページから申請できない場合は、事務局が指定する方法で申請できます。
加入に関する相談は、下記の事務所に問い合わせましょう。
→厚生労働省・生活衛生局生活衛生課 TEL:03-5253-1111(内線)2432
加入までに要する時間は?
加入申請から実際に加入が完了するまでは、およそ1~2週間かかります。申請件数や時期によっては1カ月以上かかる場合もあるため、余裕を持って加入手続きを済ませましょう。
加入にかかる料金は?
ビルクリーニング分野の協議会加入についての費用は無料です。加入後に料金が発生することもありません(2023年5月現在)。
今後の変更点については、厚生労働省ホームページで新しい情報をチェックしておきましょう。
2回目の特定技能外国人の受入れ報告はどのようにすればいい?
ビルクリーニング分野において、ふたたび特定技能外国人を受入れる場合は協議会に対して新たな特定技能外国人の受入れ報告が必要です。
※2回目以降の受入れからは協議会の加入申請をする必要はありません。
新たな特定技能外国人の受入れ報告は、下記の手順で行います。
- 厚生労働省ホームページの申請ページ欄3番目にある【変更申請】をクリック
受入れ報告のほか、受入れ企業について加入時の入力内容に変更があった場合も申請します。
- 必要事項の入力
変更申請ボタンをクリックすると、下記のページが表示されます。
【引用】厚生労働省HP|ビルクリーニング分野におけるあらたな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」について)
新たな受入れ報告では、次の2つの項目に追加情報を入力します。
- 新たに雇用した特定技能外国人の国籍
- 新たに雇用した特定技能外国人の人数
変更申請ページ下部にある【記載にあたっての留意事項】にもあるように、特定技能所属機関名・担当者の職名・氏名電話番号・メールアドレスは、変更がない場合も必ず入力してください。
入力が完了したら、□にチェックを入れましょう。
その後の手順は入会申請と同じです。
- 送られてくるメールの確認
- 新たに受入れた特定技能外国人の「在留カード」と「ビルクリーニング分野の試験の合格証明書」を電子で提出
以上で受入れ報告は完了です。
協議会の注意点は?
ビルクリーニングの協議会に加入する際、気を付けておきたい点は下記の通りです。
登録支援機関からの代行登録は不可
ビルクリーニングの協議会入会手続きについては、登録支援機関の代行による手続きは、認められていません。そのため、受入れ企業の担当者が責任をもって入会するようにしましょう。
構成員資格証明書はなくさないように保管しておく
協議会へ加入したことを証明する「構成員資格証明書」は、下記の申請に必要です。
- 特定技能外国人の在留期間更新
- 新たな特定技能外国人を受入れるときの申請(初めての受入れから4か月以上経過している場合)
なくしてしまった場合は再交付申請もできますが、特定技能の受入れのたびに必要になるので大切に保管しておきましょう。
加入時から変更があった場合は必ず申請する
新しく特定技能外国人を受入れたり最初に登録した情報に変更があったりした場合は、協議会に対して変更申請をしなければいけません。
正しい報告がされていない場合、特定技能外国人の受入れができなくなってしまうので忘れず申請しましょう。
協議会の目的を理解して必要な手続きを忘れずに!
以上、ビルクリーニング分野の協議会の加入方法や受入れ報告について解説しました。特定技能の複雑な手続きによって、協議会への加入申請が遅れることのないように注意しましょう。
加入したあとも、新たな特定技能外国人の受入れなどによって加入時の情報に変更があった場合は、かならず協議会に報告をします。
受入れ企業は協議会の目的を正しく理解し、必要な協力をしてくことが大切です。
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※本記事は現時点(2024 年7月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書 式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国 在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。