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特定技能製造3分野の統合で何が変わる?変更点について解説

公開日: 最終更新日: PV:1393

みなさんこんにちは!
SMILEVISAです。

令和4年5月25日に、出入国在留管理局から製造3分野の統合に係る関係省令等が発表されました。これまで素形材・産業機械・電気電子情報関連の3分野であったものが、今後は製造業分野として1分野となりました。

これに伴い、これまで特定技能1号は14分野から12分野に変更となりましたが、実際に製造分野が統合された背景は何なのか、そして、統合されたことにより何が変わったのかをわかりやすくまとめました。


製造分野が統合された背景は?


素形材産業分野、産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産業分野の3つの分野で運用されていた製造分野ですが、今回の統合の背景として、特定技能の受け入れ先からの要望が理由としています。

第一に、製造業は一つの事業所で複数の分野を受け入れているところも増えており、事業者や業界団体から、分野を分けてしまうと手続きが煩雑で事務的な負担が大きいと多くの声が上がっていたようです。製造分野を一つに統合することで、手続きを簡素化することを多くの事業所から要望が寄せられていました。

このように多くの事業所や団体からの要望にこたえる形で、今回の製造3分野の統合が決定されたという背景があります。

製造分野統合に伴う変更点は?

製造分野統合に伴い、変更点についてはそれほどは多くありません。
以下、ひとつずつご説明します。


申請書類や運用要領の表記の変更


製造分野統合に伴い、まず第一に書類の表記が各種変更になりました。こちらは表記上だけなので、単に名称が変更になっただけなので、申請上大きな変更はありません。

例えばですが、書類上の表記については、これまでは各分野ごとの表記であったものがまとめて
製造業分野と表記されています。


実際に特定技能の申請書や各書類を記入する際には、素形材・産業機械・電気電子情報産業と書く必要があります。すでに提出してしまっている書類についてはそのままでも審査は出来ますが、担当者や状況によっては表記名を変更するよう入管より連絡がある可能性もありますので、その際は指示に従うようにしましょう。

また、申請書類の記載内容が変更になっているものとして分野参考様式第3-1号 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書があげられます。

こちらは以前まで別々のフォーマットを使用していましたが、製造業1分野に統合してからはこちらも1枚のフォーマットになりました。分類については本記事の下記に変更後のものをまとめていますのでチェックしてみてください。

変更後のフォーマット

協議会の加入について


製造分野の協議会加入に関しては、現在すでに加入済みの受け入れ企業に関しては特に追加で手続きをする必要はないということです。

また、今後製造分野の協議会加入手続きをする場合ですが、用紙の形式が多少変更になっていますが申請に大きな変更はありません。

具体的な書類の変更点については、以下の2点です。

協議会加入の申請書類が1枚に統合された

申請書の分類表が2つ(+細分類)になり、チェックする必要がある



※分類については以下の2つになっています。

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製造分野統合により分類は変更へ


製造分野の統合に伴い、分類についても変更になっています。現行の製造3分野(素形材産業分野、産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産業分野)で用いられている日本標準産業分類が、そのまま新分野に引き継がれているため、特に大きな変更というわけではありません。

これまでは素形材・産業機械・電気電子情報関連産業分野で別々に分類されていましたが、それらが統合されて以下のようになっています。

① 細分類2194 鋳型製造業(中子を
含む)
② 小分類225 鉄素形材製造業
③ 小分類235 非鉄金属素形材製造

④ 細分類2422 機械刃物製造業
⑤ 細分類2424 作業工具製造業
⑥ 細分類2431 配管工事用附属品製
造業(バルブ、コックを除く)
⑦ 小分類245 金属素形材製品製造 業
⑧ 細分類2465 金属熱処理業
⑨ 小分類248 ボルト・ナット・リベ ット・小ねじ・木ねじ等製造業
⑩ 中分類25 はん用機械器具製造業(た だし、細分類2591消火器具・消火装 置製造業を除く。)
⑪ 中分類26 生産用機械器具製造業
⑫ 中分類27 業務用機械器具製造業 (ただし、小分類274 医療用機械器 具・医療用品製造業及び小分類276 武 器製造業を除く。)
⑬ 中分類28 電子部品・デバイス・電 子回路製造業
⑭ 中分類29 電気機械器具製造業(た だし、細分類2922 内燃機関電装品 製造業を除く。)
⑮ 中分類30 情報通信機械器具製造業
⑯ 細分類3295 工業用模型製造業

製造3分野の統合によって、受入れ見込数に変更は?



製造3分野の受入れ見込み数の合計は31,450人となっているため、こちらがそのまま新分野の受入れ見込数とされています。

これまでは素形材産業分野、産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産ごとに受入れの見込み数を計算していましたが、今後は製造分野1つでまとめての受入れ見込み数となるため、分野によってはより多くの特定技能外国人の受け入れが可能になりそうです。

製造分野統合による在留資格の申請・変更・更新に変更は?


すでに製造分野の3分野いずれかで特定技能外国人として在留している場合、製造3分野の統合による在留資格変更の手続は必要かどうか、もしくはこれから製造分野のいずれかで申請予定であったり、更新予定である場合に何か手続き上でするべきことは、現時点では特にありません。

特定技能の在留資格申請中の場合は、すでに提出された書類をもとに審査をするということなので、特に再申請する必要もありません。

製造分野統合で受け入れ人数は今後変化する?

今回の記事では、製造分野の統合について詳しく説明させていただきましたが、今後各特定産業分野の受入れ見込数が変更になる可能性もあります。

しかし、現状では出入国在留管理庁からの発表では「現時点において未定」ということなので、今後の発表を待ちましょう。

※本記事は現時点で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。

監修:川村 敦
大学時代にベトナムへ留学したことをきっかけに、日本で働く外国人の現実に衝撃を受ける。その後、エンジニアを経て外国人雇用に関するサービスを提供する株式会社CROSLANを2017年設立。特定技能外国人の管理委託や、管理クラウドサービス事業を通じて数多くの特定技能外国人のサポートを行ってきた実績の持ち主。趣味は世界遺産巡り。
       

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