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特定技能の実地調査って何?準備すべきことや書類についても解説

公開日: 最終更新日: PV:1099

みなさんこんにちは、SMILEVISAです!

特定技能外国人を受入れている企業では、定期的に実地調査が実施されています。

初めて実地調査を受ける企業にとっては、

「実地調査はどのように実施されるのか」

「実地調査には何を準備しておけばいいのか」

など、不安な部分も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、特定技能の実地調査とは何なのか、受入れ企業が準備すべきことや必要な書類について解説していきます。

実地調査のポイントを理解し、慌てず調査に協力しましょう!

特定技能の実地調査って何?

実地調査の目的

特定技能の実地調査の目的は、特定技能外国人が適正な労働環境のもとで働いていることの確認です。

実地調査は出入国在留管理庁の職員が下記の内容を確認するため、外国人を受け入れているすべての企業に対して実施されます。

  • 特定技能雇用契約の基準を満たしているか
  • 特定技能外国人の支援計画が正しく実施されているか
  • 受入れ企業は労働基準法などの法令を守っているか

これらの内容は、特定技能外国人が働きやすい環境をつくるために重要な項目です。

受入れ企業は出入国在留管理局が実施する調査に協力し、適正な受入れが行われていることを証明しなければなりません。

実地調査の内容

特定技能の実地調査では、特定技能外国人が適正な労働環境で働いていることを確認するため、大きく下記の3つの内容に分けて調査が行われます。

1.必要な書類の確認

賃金台帳や出勤簿などの確認によって、雇用契約や賃金の支払状況が適切であるかを調査します。

実地調査に必要な書類については、このあとの見出しで詳しく解説しています。

2.特定技能外国人への面談

特定技能外国人本人と通訳を交えた面談により、賃金の支払や住居の状況などを確認します。

面談内容のポイントとして、とくに賃金に関する項目は、本人にも確認しながら適切であるかどうかが調査されます。

  • 計画通りの基本賃金が支払われているか
  • 給与形態は月給で支払われているか
  • 割増賃金が支払われているか
  • 有給休暇が適切に管理されているか

などの内容が適切であることを調査で確認します。

3.受入れ企業の支援責任者や支援担当者への面談

受入れ企業の支援責任者や支援担当者に面談を行います。

調査の結果、不適切な部分があれば指導及び助言を受けます。受け入れ企業は不適切な部分について、改善できるように努めなければなりません。

実地調査の実施頻度

特定技能の実地調査の実施頻度は、原則として1年に1回以上となっています。

また、実地調査の実施は出入国在留管理庁の職員以外に、委託された適正就労監理機関も行っています。

※適正就労監理機関とは、国土交通省が適切な就労環境を確保するための業務を行う能力をあると認めた機関のことです。

たとえば、建設分野ではJAC(特定技能外国人受入事業実施法人)と一般財団法人国際建設技能振興機構(FITS)、介護分野では国際厚生事業団JICWELSが実地調査を行っています。

特定技能の実地調査で準備すべきことは?

特定技能の巡回調査で準備すべきことは、必要な書類の確認と特定技能外国人の労働環境の確認です。

特定技能の制度では、受入れ企業が特定技能外国人の活動状況に関する書類を作成し、特定技能外国人が実際に働いている事業所に備えておくことが決められています。

特定技能の実地調査に必要な書類は調査のために準備するのではなく、常に保管しておく必要があるということです。

また、実地調査の前に、特定技能外国人の労働環境は適切であるかを改めて確認しましょう。

それでは特定技能の実地調査に必要な書類について、詳しく解説していきます。

特定技能の実地調査に必要な書類は?

特定技能の実地調査に必要な書類は下記のとおりです。

実地調査に必要な書類補足事項
①特定技能外国人の管理簿特定技能外国人の名簿と特定技能外国人の活動状況についての帳簿を用意しておきます。
➁雇用契約書参考様式第1‐5号を用意します。
③雇用条件書参考様式第1‐6号を用意します。
④賃金台帳特定技能外国人の待遇に関する事項が記載された書類を用意します。
⑤出勤簿やタイムカード特定技能外国人の出勤状況に関する書類を用意します。
⑥納税証明書必要に応じて、源泉所得税や地方消費税などの税金に関する領収書や、証明書の提出が求められることがあるため用意しておきます。

①の特定技能外国人の管理簿は、特定技能外国人本人に関する帳簿と、特定技能外国人の活動状況についての帳簿が必要です。

帳簿には下記の必須項目が記載されていることを確認しておきましょう。

特定技能外国人の名簿

  • 氏名
  • 国籍・地域
  • 生年月日
  • 性別
  • 在留資格
  • 在留資格の満了日
  • 在留カード番号
  • 外国人雇用状況届出の届出日

特定技能外国人の活動状況についての帳簿

  • 活動場所(派遣の場合は派遣先の名称と住所)
  • 業務の内容
  • 雇用状況(在籍者、新規雇用者など)についての内容
  • 労働保険(雇用保険や労災保険)の適用状況
  • 社会保険(健康保険や厚生年金保険)の加入状況
  • 安全衛生(労働災害、健康診断を含む)の確保状況
  • 特定技能外国人の受入れにかかった費用と内訳(毎月の支払状況として口座振り込み明細書がある場合は添付する)
  • 特定技能外国人の支援にかかった費用と内訳
  • 休暇の取得状況(一時帰国休暇を含む)
  • 行政機関からの指導や処分についての内容

これらの書類は、書面のかわりにパソコンなどのデータとして保管しておいてもかまいません。

ただし、巡回調査で提出が求められた際には、すぐに印刷できる状態でデータを保管しておきましょう。

特定技能の実地調査で違反が見つかった場合は?

初めて実地調査を受ける企業は「問題点が指摘されるのでは」と、不安に感じてしまう部分もあるかと思います。

特定技能実地調査で違反が見つかった場合は、下記のように調査が進められます。

出入国在留管理庁|出入国在留管理庁からのお知らせ~実地調査に御協力ください~より引用

実地調査で違反などがなければそのまま調査終了となりますが、違反があれば指導や助言を受け、違反となった内容について改善していかなければなりません。

指導や助言を受けて適切な対応を行い、改善報告をしたのち問題がなければ調査終了となります。

改善が必要にもかかわらず、受入れ企業が適切な対応をしなかった場合は、特定技能外国人の受入れができなくなってしまう可能性があるので気をつけましょう。

特定技能の実地調査で注意すべき点は?

書類は事業所ごとに準備する

実地調査に必要なさまざまな書類や帳簿は、実際に特定技能外国人が勤務している場所ごとに保管しなければなりません。そのため、本社と勤務地が異なる場合は書類の保管に注意してください。

また、書類の保管については特定技能雇用契約の終了日から1年以上備えておくこととなっています。雇用契約が終了しても、すぐに書類を処分しないように注意しましょう。

受け入れ困難時も書類は大切に保管しておく

特定技能の実地調査は、特定技能外国人が受け入れ困難になった場合も行われるケースがあります。

受け入れ困難とは、たとえば下記のケースがあります。

  • 特定技能外国人の自己都合による退職
  • 病気やけがによる退職
  • 行方不明

これらの場合であっても帳簿などの書類を保存期間内は適切に保管し、調査の際には提示できるようにしておきましょう。

実地調査で改善指導を受けやすい内容

実際に実地調査を受けた企業で、よくある改善指導には下記の内容があります。

  • 決められた基本賃金が支払われていない
  • 昇給が行われていない
  • 残業時間が適切に管理されていない
  • 法定労働時間・日数を超えて労働させている
  • 各手当が支払われていない

など

特定技能外国人が働きやすい職場を作るためにも、指摘されやすいこれらの労働条件については、普段から適切に管理しておくことが大切です。

実地調査に必要な協力をする

実地調査では、書類の提出や面談など、求められた内容に対してできるかぎり協力しましょう。

実地調査の目的は、特定技能外国人を適切に受入れていることの確認です。調査に対して虚偽の回答をしたり、調査を拒んだりした場合は罰則(30万円以下の罰金)の対象になるので注意してください。

特定技能の実地調査は事前準備を万全に行いましょう

特定技能の実地調査に関しては明確な頻度や時期は入管の資料には明記されていませんが、SMILEVISAをご利用いただいている企業様の例ではランダムに選ばれた企業に対して順次調査が入っているようです。いつでも実地調査がはいっても問題がないように、運用要領にそった運営を行い、実地調査で必要な書類は、すぐに提出できるように確認しておきましょう。

特定技能外国人を受入れるうえで、普段から実地調査の必須項目を守ることは、特定技能外国人の働きやすい環境作りにつながります。

運用ルールを守った外国人雇用を行うためにも、SMILEVISAの導入を考えてみてはいかがでしょうか?

SMILEVISAではこれから特定技能を自社支援で受け入れていきたい、特定技能の管理費を大幅にコストカットしたい、書類の申請を効率化したい!とお考えの受入れ企業様向けの特定技能管理システムを提供しています。

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監修:川村 敦
大学時代にベトナムへ留学したことをきっかけに、日本で働く外国人の現実に衝撃を受ける。その後、エンジニアを経て外国人雇用に関するサービスを提供する株式会社CROSLANを2017年設立。特定技能外国人の管理委託や、管理クラウドサービス事業を通じて数多くの特定技能外国人のサポートを行ってきた実績の持ち主。趣味は世界遺産巡り。
       

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