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みなさんこんにちは!
SMILEVISAです。
特定技能の製造分野について、令和6年度より工業製品製造業分野に名称が変更され、新たな区分と業種が追加されることが決定しました。2024年9月30日に新しい運用要領が公開され、詳細が公表されました。
この記事では、特定技能1号の工業製品製造業分野についての詳細についてわかりやすく解説しています。
令和6年度から製造分野は工業製品製造業分野に変更
これまで特定技能1号の製造分野は、素形材 産業機械 電気電子情報関連製造業分野とされていましたが、令和6年度より工業製品製造業分野へ変更となり、より幅広い業種が特定技能として追加されました。
それにより、製造業においてより幅広い業種にて特定技能外国人の受け入れが広がり、人手不足の解消が期待できる見込みです。
工業製品製造分野として新たに追加される区分と業種、要件
工業製品製造分野に新たに追加される区分と業種は下記の通りです。
業務区分
令和5年度まで(旧) | 令和6年度以降(新) |
素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野 | 工業製品製造業分野 |
・機械金属加工 ・電気電子機器組立て ・金属表面処理 | ・機械金属加工 ・電気電子機器組立て ・金属表面処理 ・紙器・段ボール箱製造 ・コンクリート製品製造 ・陶磁器製品製造 ・紡織製品製造 ・縫製 ・RPF製造 ・印刷・製本 |
日本標準産業分類のうち、次のいずれかに該当するものが特定技能外国人を受け入れる事が可能です。
特定技能外国人1号のみ受け入れ可能な業種
① 中分類11 繊維工業
② 小分類141 パルプ製造業
③ 細分類1421 洋紙製造業
④ 細分類1422 板紙製造業
⑤ 細分類1423 機械すき和紙製造業
⑥ 細分類1431 塗工紙製造業(印刷用紙を除く)
⑦ 細分類1432 段ボール製造業
⑧ 小分類144 紙製品製造業
⑨ 小分類145 紙製容器製造業
⑩ 小分類149 その他のパルプ・紙・紙加工品製造業
⑪ 中分類15 印刷・同関連業
⑫ 中分類18 プラスチック製品製造業
⑬ 細分類2123 コンクリート製品製造業
⑭ 細分類2142 食卓用・ちゅう房用陶磁器製造業
⑮ 細分類2143 陶磁器製置物製造業
⑯ 細分類2211 高炉による製鉄業
⑰ 細分類2212 高炉によらない製鉄業
⑱ 細分類2221 製鋼・製鋼圧延業
⑲ 細分類2231 熱間圧延業(鋼管、伸鉄を除く)
⑳ 細分類2232 冷間圧延業(鋼管、伸鉄を除く)
㉑ 細分類2234 鋼管製造業
㉒ 細分類2291 鉄鋼シャースリット業
㉓ 細分類2299 他に分類されない鉄鋼業(ただし、鉄粉製造業に限る。)
㉔ 細分類2441 鉄骨製造業 7 運用要領別冊
㉕ 細分類2443 金属製サッシ・ドア製造業
㉖ 細分類2446 製缶板金業(ただし、高圧ガス用溶接容器・バルク貯槽製造業に限る。)
㉗ 細分類2461 金属製品塗装業
㉘ 細分類2499 他に分類されない金属製品製造業(ただし、ドラム缶更生業に限る。)
㉙ 細分類3299 他に分類されないその他の製造業(ただし、RPF製造業に限る。)
㉚ 小分類484 こん包業
1号及び2号も受け入れ可能な業種
① 細分類2194 鋳型製造業(中子を含む)
② 小分類225 鉄素形材製造業
③ 小分類235 非鉄金属素形材製造業
④ 細分類2422 機械刃物製造業
⑤ 細分類2424 作業工具製造業
⑥ 細分類2431 配管工事用附属品製造業(バルブ、コックを除く)
⑦ 小分類245 金属素形材製品製造業
⑧ 細分類2462 溶融めっき業(表面処理鋼材製造業を除く)
⑨ 細分類2464 電気めっき業(表面処理鋼材製造業を除く)
⑩ 細分類2465 金属熱処理業
⑪ 細分類2469 その他の金属表面処理業(ただし、アルミニウム陽極酸化処理業に限る。)
⑫ 小分類248 ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業
⑬ 中分類25 はん用機械器具製造業(ただし、細分類2591 消火器具・消火装置製造業を除く。)
⑭ 中分類26 生産用機械器具製造業
⑮ 中分類27 業務用機械器具製造業(ただし、小分類274 医療用機械器具・医療用品製造業及び小分類276 武器製造業を除く。)
⑯ 中分類28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
⑰ 中分類29 電気機械器具製造業(ただし、細分類2922 内燃機関電装品製造業を除く。) ⑱ 中分類30 情報通信機械器具製造業
⑲ 細分類3295 工業用模型製造業
特定技能外国人を受け入れる際に、上記の製造業において、直近一年の間に、製造品出荷額等が発生していることが条件です。(※製造品出荷額等とは、直近1年間における製造品出荷額、加工賃収入額の合計を指し、消費税及び酒税、たばこ税、揮発油税及び地方揮発油税を含んだ額のことです。)
ここでいう製造品の出荷について、出入国在留管理庁では下記の通りとして定めています。
その事業所の所有に属する原材料によって製造されたもの(原材料を他企業の国内事業所に支給して製造させたものを含む)を、直近1年間中にその事業所から出荷した場合をいいます。また、次のものも製造品出荷に含みます。
ア 同一企業に属する他の事業所へ引き渡したもの
イ 自家使用されたもの(その事業所において最終製品として使用されたもの)
ウ 委託販売に出したもの(販売済みでないものを含み、直近1年間中に返品されたものを除く)
② 加工賃収入額とは、直近1年間中に他企業の所有に属する主要原材料によって製造し、あるいは他企業の所有に属する製品又は半製品に加工、処理を加えた場合、これに対して受け取った又は受け取るべき加工賃をいいます。
引用:出入国在留管理庁・特定技能外国人受入れに関する運用「工業製品製造業分野」
特定技能外国人を受け入れたいと考えている場合は、まずは上記の産業分類に当てはまっているか、条件を満たしているかを確認しましょう。
特定技能外国人が従事できる業務内容
工業製品製造業分野で受け入れる特定技能外国人が従事できる仕事内容は、それぞれの職種の仕事内容に加え、ほかの日本人従業員と同様に関連業務に従事することも問題ないとされています。例えば、原材料・部品の調達・搬送作業や、各職種の前後工程作業、クレーン・フォークリフト等運転作業、清掃・保守管理作業などがあげられます。
工業製品製造業分野における受け入れ企業の要件
- 特定技能外国人の受け入れ企業の要件については、下記の通りです。
- 派遣契約ではないこと受入企業の産業分野(日本標準産業分類で限定)
- 特定技能の「受入れ協議・連絡会」の構成員であること
- 経産省、協議・連絡会の指導、報告徴収等に協力すること
こちらは特に今までと変更はなく、従来通りの要件となりますが、以下ご紹介する通り、業種によって追加の要件が課されています。
事業所が繊維工業、印刷・同関連業又はこん包業を行っている場合は追加の要件あり
上記で紹介した通り、多くの業種が追加されましたが、受け入れ企業の事業所が繊維工業、印刷・同関連業又はこん包業を行っている場合は、追加の要件が課されています。
繊維工業の事業所である場合
- 国際的な人権基準に適合し事業を行っていること
- 勤怠管理を電子化していること
- パートナーシップ構築宣言を実施していること
- 特定技能外国人の給与を月給制とすること
繊維工業において、パートやアルバイトと同様に時給制で特定技能外国人を雇用することはできません。月給制が条件となりますので、注意しましょう。
印刷・同関連業の事業所である場合
- 全日本印刷工業組合連合会、全国グラビア協同組合連合会、全日本製本工業組合連合会のいずれかに所属していること
印刷・同関連業で特定技能外国人を受け入れる場合は、上記3ついずれかの連合会に属している必要があります。まだの場合は所属手続きをしましょう。
こん包業の事業所である場合
- 日本梱包工業組合連合会に所属していること
こん包業の場合は、日本梱包工業組合連合会への所属が必須となりますので、まだの場合は手続きを済ませておきましょう。
工業製品製造業分野の区分・業種追加の注意点
今回、工業製品製造業分野について新たな業務区分が追加されましたが、注意すべき点としては特定技能2号については従来通りの業種のみが対象となっています。今後、新しく追加された業種においても特定技能2号への移行が可能となる可能性が高いため、最新情報が発表され次第、本記事やメルマガを通じてお伝えします。
工業製品製造業分野の試験情報などの詳細
工業製品製造業分野の要件や試験の最新情報については、下記の記事にて詳しく解説しています。随時、アップデートしていますので新しい分野や業種についても是非チェックしてみてください。
工業製品製造分野の特定技能外国人の受け入れ準備は早めに
今回、工業製品製造業分野において受け入れのできる業種が大幅に広がり、これまで人手不足で悩んでいた受け入れ企業にとっては朗報となったのではないでしょうか。特定の業種においては事前に団体への加入が必要となる場合もあるため、受け入れを予定している場合は早めに手続きを済ませましょう。
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※本記事は現時点(2024年10月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。