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みなさんこんにちは、SMILEVISAです!
特定技能外国人として働くためには、満たすべき「日本語水準」と「技能水準」が決められています。
日本語水準を証明するためには「日本語能力判定テスト」または「日本語能力試験」に合格することが条件となっています。一方、技能水準を証明するためには定められた技能試験に合格することが必要です。
試験に合格するには、どのような知識が必要なのでしょうか。試験の申し込みから当日までの流れを確認しておくことで、特定技能外国人がビルクリーニング分野で働くために何から取り組むべきなのか分かります。
今回は特定技能のビルクリーニング分野について、技能水準を証明するために必要な試験の内容を詳しく解説します。
ビルクリーニング分野の試験とは?
特定技能外国人がビルクリーニング業で必要な技能や知識を確認するための試験を「ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験」といいます。
ビルクリーニング業とは、オフィスやショッピングセンター・ホテルなどの建物内の汚れを清掃し、きれいな状態を維持する作業のことです。
具体的には下記の業務内容があります。
- 玄関・通路の清掃
- トイレの清掃
- 床や壁の清掃
- ホテルのベッドメイク作業
ビルクリーニング分野においては、一般的な住宅の清掃とは違い、専門の知識や技術を持ったうえでの作業が必要です。
そのため、試験の実施によって特定技能外国人がビルクリーニング分野で働くためのスキルがあるかどうか判定します。
※ビルクリーニング分野の技能実習2号を良好に修了した外国人は試験が免除されます。詳しくはこちらの記事(技能実習生から特定技能へどうやって移行したらいい?わかりやすく解説します!)より。
試験が実施される時期は?
試験の時期は厚生労働省と公益社団法人ビルメンテナンス協会が協議をしたうえで決定します。募集人数などの状況によって日程は変更になる場合があるため、間違いのないように確認して申し込みましょう。
今年度の試験日程については、実施機関である公益社団法人ビルメンテナンス協会HPで公表されます。こまめにチェックしておきましょう!
受験資格は?
試験日に17歳以上であり、日本で受験する場合は日本に滞在するための在留資格を持っていることが条件です。
在留資格は「中長期在留資格」のほかにも、令和2年4月より短期滞在(観光等)の在留資格があれば受験できるようになりました(中長期在留歴がなくても受験可能)。
試験会場は?
試験は下記の8つの会場で行われます。
【引用】公益社団法人ビルメンテナンス協会|2023年4~5月国内試験受験案内
受験希望者は好きな会場を選べますが、複数日にわたって試験が行われる会場については試験日を選ぶことはできません。受験票に書かれた試験日を確認し、間違えないように注意しましょう。
試験の内容は?
ここからは、どのような問題が出題されるのか試験の内容を詳しく解説していきます。
試験科目と合格点は?
試験ではビルクリーニングに関する下記の科目について、適切に業務が実行できるかを確認します。
- 作業の段取り
- 道具・資材の使用
- 各場所・部位の清掃
- 廃棄物処理作業
- 道具の整備
試験は判断試験と作業試験に分けて試験を行い、同じ日に同じ会場で受験します。こちらはすべて実技試験として扱われ、学科試験はありません。
それぞれの試験の配点については下記のとおりです。
【引用】公益社団法人ビルメンテナンス協会|2023年4~5月国内試験受験案内
受験者は判断試験と作業試験の両方を受験し、判断試験24点・作業試験36点の基準点を超えることで合格となります。
それでは、判断試験と作業試験の詳しい内容について確認していきましょう。
判断試験の内容
ペーパー試験に書かれた状況において、写真・イラストから判断をします。制限時間は20分、出題数は17問の択一法で実施されます。試験は日本語で実施されますが、専門用語は注釈として英語または実施国の現地語で記載されます。
出題内容は下記の3つです。
- 床面の定期清掃作業(ドライバフ)
- ガラス面の定期洗浄作業
- 洋式大便器の日常清掃作業
こちらの協会HPで試験対策テキストやDVDを発行しています。
作業試験の内容
実際に道具を使用して3つの作業を行います(道具はすべて会場で用意されています)。制限時間は12分で、10分の標準時間が設定されています。
※制限時間の12分を超えると失格となり、標準時間の10分を超えると減点となります
3つの作業手順について確認しておきましょう。
【作業1:床面の定期清掃作業】
- 試験官の合図のあとに「はじめます」と宣言して開始する
- ダストクロス型モップ(乾式)で床面の汚れを取り除く
- ダストクロスをはずして小型ぼうきと文化ちりとりでごみを回収する
- モップで床面をふく
- 使った道具をもとの位置に戻す
(実際に使用する道具)
【引用】公益社団法人ビルメンテナンス協会|実技試験問題(日本語)
※試験で使用する床:塩化ビニール系
※作業する床面積:横2m×縦4mの8m
【作業2:ガラス面の定期洗浄作業】
- ガラス面(片面)を洗剤なしのシャンパーで拭く
- シャンパーで拭いたあとに窓用スクイジーで拭く
- 濡らしたタオルで窓枠を拭く
- 窓用スクイジーをタオルで拭く
- 作業した範囲の床面をタオルで拭く
- 使った道具をもとの位置に戻す
(実際に使用する道具)
【引用】公益社団法人ビルメンテナンス協会|実技試験問題(日本語)
※試験で使うガラス面:片面1㎡(縦1m×横1m)
【作業3:洋式大便器の日常清掃作業】
- 便器ボウル鉢をトイレ用スポンジで洗う(洗剤なし・ビニール手袋をつける)
- 便座をクロスで拭く
- 作業した範囲の床面をタオルで拭く
- 使った道具をもとの位置に戻す
(実際に使用する道具)
【引用】公益社団法人ビルメンテナンス協会|実技試験問題(日本語)
※試験で使う道具の規格は変更される場合があります
上記3つの作業がすべて終了したら「おわりました」と宣言し、作業試験は終了の流れになります。
試験の注意点は?
試験時間を確認する
試験時間は判断試験20分、作業試験12分です。制限時間を超えてしまうと失格となるので注意しましょう。作業試験については10分を超えた時点で減点となるため、時間配分を考えながら作業を進めていくことが重要です。
試験の合格が在留資格を保証するものではない
特定技能として働くためには試験の合格が条件の1つですが、合格することで特定技能の在留資格が与えられるものではありません。在留資格については出入国在留管理庁による審査が行われることを受験案内の時点で受験希望者に伝えておきましょう。
試験はどうやって申し込めばいい?
試験の申し込みは、公益社団法人全国ビルメンテナンス協会HPからオンラインで申請します。下記のHPにアクセスして試験の申し込み欄をクリックすると、登録画面に移ります。
公益社団法人ビルメンテナンス協会→https://www.j-bma.or.jp/qualification-training/zairyu
実際の申し込み手順について
①必要な情報を登録する
ビルメンテナンス協会HPから試験の申し込み欄にアクセスしてください。下記の「申込登録画面」が表示されます。
【引用】公益社団法人ビルメンテナンス協会|試験の申し込みページ
申込期間ではない場合は、上記のように申込期限切れ表示となります。受付期間は2週間ほどありますが、募集定員を超えると先着順となり期間内でも終了する場合があります。受験希望者は早めに申し込みを済ませておきましょう。
申込登録画面が表示されたら下記の項目を入力します。
- 氏名・生年月日・性別・国籍・住居所在地
- 在留カード番号・パスポート番号
- 在留資格
- 通知先のメールアドレス
- 受験者の管理者がいる場合の管理者のメールアドレス・管理者団体名
- 緊急連絡先
- 試験会場の希望
- 顔写真データ(在留カードまたはパスポートの写真データ)
※JPEGファイルの写真が必要
※写真は3か月以内にとったものであること(帽子・マスクの着用は不可)
②手数料の振り込み
申込登録の完了後、受付期間が終了してから約1週間後にメールで手数料振り込み案内が届きます。手数料は国内で受験の場合、税込み2,200円です。メールが届いてから1週間以内に振り込みましょう。
振り込みが完了してから約2週間後にメールで受験票が届きます。
③合格発表
試験終了から約1か月後に、すべての受験者にメールで結果が送られます。また、全国ビルメンテナンス協会のHPでも合格者の受験番号が公表されます(電話での問い合わせはできません)。
合格後に発行される合格証明書は、ビザの申請にも必要です。ビルメンテナンス協会HPの「合格証明書発行申請マニュアル」の手順にしたがって申請してください。発行手数料は税込み14,300円です。手数料の納付から約1~2週間後に合格証明書が発行されます。
【問い合わせ先】
合否確認以外の試験に関する問い合わせ先は、下記のとおりです。
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会 特定技能係
〒116-0013東京都荒川区西日暮里5-12-5 ビルメンテナンス会館5F
TEL03-3805-7560 FAX03-3805-7561
当日の持ち物や服装は?
試験当日は下記のものを持参してください。
- 受験票(メールで送られたものを印刷する)
- 身分証明書(在留カードまたはパスポート)
- 黒色鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム
当日の服装については、験では実際にビルクリーニング作業を行うため、動きやすい服装と運動靴をはいていきましょう。髪が長い人はまとめておき、爪を切って清潔にしておきます。
出張試験とは?
出張試験とは決められた試験会場・日時の受験が困難な人を対象に、全国ビルメンテナンス協会が年2回程度、定期的に行っている試験です。
出張試験の実施には、受入れ企業が下記の条件を満たしていなければいけません。
- 実施可能な会場を準備できる
- 作業試験に必要な道具を準備できる
- 受験者を原則20名以上確保している
上記の条件に当てはまる場合は、全国ビルメンテナンス協会HPの出張試験実施要領から申し込みできます。
エントリーから試験までの流れは次のとおりです。
- エントリー後、申請者と協会で試験日・試験会場を決める
- 協会からスケジュールの連絡をもらう
- 申請者はExcel様式で必要な情報の提出と受験手数料を支払う
- 手続き完了後、協会からメールで受験票をもらう
試験は海外でも受験できる?
ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験は、2023年5月時点下記の5つの国でも受験できます。
- フィリピン
- インドネシア
- ミャンマー
- タイ
- カンボジア
海外で受験する場合も同じように全国ビルメンテナンス協会HPから申し込みできます。受験したい国の申し込み欄を選んで申請してください。
受験手数料は日本の口座への振り込みとなります。試験日程は国によって違うため、協会HPの受験案内を確認しておきましょう。
試験の申し込みは早めに申請しましょう
以上、特定技能のビルクリーニング分野の試験内容について解説しました。受入れ企業は試験の内容を理解したうえで、受験者に十分な説明をしておくことが大切です。
また、試験の申し込みは期間内でも締め切られることがあるため、早めに申請しておくことをおすすめします。受験者が安心して試験当日を迎えられるようにサポートしましょう!
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※本記事は現時点(2023年5月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。