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特定技能の自社支援にはどんな方法がある?実例をもとに詳しく解説!

公開日: 最終更新日: PV:1005

こんにちは!
SMILEVISAです。

前回の記事にて、特定技能の自社支援の始め方をご紹介させていただきました。こちらの記事を読んで、支援支援に切り替えてみようかな?と考えている受け入れ企業の方も多いのではないでしょうか。


今回は、特定技能を自社支援する場合にどんなパターンがあるのか、そして実際に特定技能の受け入れから支援まですべて自社で行っている受け入れ企業の実例をいくつか紹介したいと思います!

特定技能自社支援=全部やらないとだめ?



特定技能の自社支援を始める…となると今まで支援委託機関にお任せしていたものを全て自分たちでやらなくてはいけないのだろうか…と不安になる方も多いと思います。

しかし、実際には全て自分たちでやるのではなく、特定技能の支援を一部委託しながらうまく業務を回している受け入れ企業もあります。それでは特定技能の支援をすべて委託、一部委託、そして自社ですべて支援はどのように違うのでしょうか?

それぞれの違いは、下記の通りです。

特定技能の支援業務を全部委託受入れ企業が、特定技能外国人への支援計画の内容をすべて登録支援機関へ委託すること(例:登録支援機関と契約を結び、月々決められた金額を支払って委託する)
特定技能の支援業務を一部委託自社支援の条件を満たしている受入れ企業が、特定技能外国人への支援計画について登録支援機関に一部を委託すること(例:通訳翻訳が必要な業務のみ委託、定期面談のみ委託、など)
支援業務をすべて自社支援自社支援の条件を満たしている受入れ企業が、特定技能外国人への支援計画のすべてを自社で行うこと
(例:事前ガイダンスや生活オリエンテーションなど全てを自社の支援担当者を用意して行う)


このように、特定技能の受け入れや支援と言っても様々なパターンがあり、自分たちの現状やコスト、対応できるスタッフの数などによって自分たちに合った支援体制を作っていくことが重要です。

それでは実際に、ご紹介したそれぞれの支援業務について、それぞれのパターンで見ていきましょう。

特定技能の支援業務を全部委託の場合

【製造業A社/支援業務全部委託】


・奈良にある小さな町工場
・技能実習生と特定技能を1~3名程度受入れ
・全従業員数は20名前後

製造業A社は、毎年技能実習と特定技能を受け入れています。
技能実習で働いてもらい、そのまま残りたいと希望した外国人従業員を特定技能に切り替えて雇用しています。

アットホームな職場で、外国人従業員の定着率も高いのですが、日本人スタッフに限りがあるため登録支援機関にすべて委託する方法を選びました。

登録支援機関に支払う特定技能外国人の管理費は1名あたり2.5万円ですが、現実的に考えて特定技能外国人を支援する日本人スタッフを新たに雇用する余裕がなく、また現在働いている日本人スタッフも業務量が多くこれ以上別の仕事を振ることが難しいため、登録支援機関に委託したほうがメリットが大きいと判断しました。

★ポイント★

こちらの製造業A社は、会社自体の規模が小さく、毎年の特定技能外国人もボリュームが少ないため、新たに支援するためのスタッフを雇用するよりは登録支援機関に委託したほうが管理にかかる手間暇やコストを考えた時に費用対効果のメリットが大きいと言えます。


特定技能の支援業務を一部委託


【和歌山の介護施設運営B社】


・和歌山にある介護施設を3店舗運営
・技能実習を毎年3名程度、特定技能は2名程度受入れ
・和歌山の郊外にあり、やや人手が集まりにくい

和歌山の介護施設運営のB社は、技能実習と特定技能のどちらも継続的に受け入れていましたが、管理費が1名あたり技能実習3.5万円・特定技能2.5万円と固定費がかかることに課題を感じていました。

しかし、現実的には和歌山の郊外に施設があるため、登録支援機関の数が少なく、なかなか切り替えが難しいのも事実でした。

そのため、書類作成については管理システムを導入し、自分たちで行うことにしました。
県外の登録支援機関では、通訳翻訳などが必要な支援業務については一部委託するという契約を交わし、管理費を下げる交渉をすることができました。

結果的に、介護施設運営のB社では、特定技能の書類業務を効率化し自社で行いつつ支援業務も並行して一部行った上で、時間や物理的な問題から自分たちで実施するのが難しい支援については県外のリーズナブルな登録支援機関にお願いするということで管理費を削減しつつ、B社に合った特定技能の管理体制を作ることができました。

★ポイント★


こちらの介護施設運営B社の場合は、事業所がやや不便な場所にあることも考慮し、書類作成など負担の軽い方法で出来るようにシステムを導入し効率化したうえで自社で行うことを決め、さらに支援委託業務については一部委託という形で、自分たちだけで行うことが難しいものについては委託をするという方法を採用しました。

ある程度のコストはかかりますが、無理なく自社支援に切り替えていくステップになることを見込んでまずは自分たちでできることから始めるという方法をとっています。



特定技能の支援業務を全て自社支援


【外食産業C社】


・大阪にある大手外食チェーン
・特定技能外国人の受け入れは初めて
・アルバイト留学生から特定技能に切り替え
・全従業員は1000名を超えている

外食産業の大手外食チェーンC社は、現在経営している飲食店で雇用しているアルバイト留学生より卒業後にそのまま就職したいとの希望を受け、特定技能への切り替えを提案しました。

留学生アルバイトは調理系の専門学校を卒業しており、特定技能試験にも合格していたため、条件面はクリアしていました。しかし、特定技能外国人の受入れは初めてだったため、ノウハウがなく不安が残りました。

そのため特定技能外国人の書類作成システムを導入し、書類の作成申請はすべて自社で行うことができました。また、支援業務についてのノウハウをレクチャーしてもらうサポートを受けながら、社内の日本人スタッフが全て特定技能外国人の自社支援の業務を行うことができました。

★ポイント★

こちらの外食産業C社の場合は、会社の規模が比較的大きく、今後も特定技能外国人を増やしていく方向で検討しているため、受入れ当初から委託管理のコストを削減するために自社支援に切り替えることを決断しました。

特定技能外国人を管理するシステムを導入し、また社内で支援担当者を兼任という形で用意することで、特定技能外国人の支援を効率化しながらうまく自社支援に切り替えることができました。これにより特定技能外国人の管理コストをほぼゼロにする事に成功しました。

特定技能の管理は、自社に合った支援体制を見極めよう

以上、特定技能の支援体制について実例をもとにご紹介しました。SMILEVISAでは毎日多くのクライアント様と接する中で、みなさんそれぞれ抱えている課題や、特定技能の受け入れ体制、社内のリソースが異なることを実感しています。

そのため、特定技能を受け入れる企業は、自社の状況に合わせて、無理なく自社支援ができるのか、もしくは登録支援機関に委託したほうがいいのかという判断を行う必要があります。

実際に準備が整っていないにもかかわらず無理をして自社支援を始めて、失敗してしまうケースもあります。特定技能の自社支援に失敗してしまうケースや解決策についてはこちらの記事でもご紹介していますのでぜひチェックしてみてくださいね。

SMILEVISAでは自社支援を始める際に書類業務を効率化できるシステムを提供しております。また、自社支援に関するサポートも充実していますのでお気軽にお問い合わせください♪




監修:川村 敦
大学時代にベトナムへ留学したことをきっかけに、日本で働く外国人の現実に衝撃を受ける。その後、エンジニアを経て外国人雇用に関するサービスを提供する株式会社CROSLANを2017年設立。特定技能外国人の管理委託や、管理クラウドサービス事業を通じて数多くの特定技能外国人のサポートを行ってきた実績の持ち主。趣味は世界遺産巡り。
       

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