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みなさんこんにちは!
SMILEVISAです。
特定技能を受け入れる際に、必ず必要となる業務のうちの一つが定期報告です。
定期報告は4半期1回かならず出入国在留管理庁へ、特定技能受入れの現状を報告書にまとめて提出しなければならないと定められています。
SMILEVISAでも、特定技能の自社支援をしている企業の担当者様から定期報告についてどうやって報告したらいいですか?とよくご質問をいただくので、今回は特定技能の定期報告を自社支援で行う場合について詳しく解説していきたいと思います!
特定技能の定期報告とは?
特定技能外国人を受け入れる全ての企業は、出入国在留管理庁への定期報告が義務とされています。
定期報告とは、特定技能を受け入れているすべての企業は、受け入れ状況(雇用人数、社保、労働保険、税金の手続き状況、受け入れ費用)、給料の支払い状況、支援内容、受け入れている外国人一覧を整理して、所定の様式に記入し、提出することです。
この定期報告により、出入国在留管理庁は受け入れ企業が適切な特定技能外国人の受け入れを行っているかどうかを定期的にチェックしています。
万が一、この定期報告を怠ってしまうと今後の受け入れができなくなる可能性があるため、しっかり押さえておきましょう!
特定技能の定期報告の提出時期は?
特定技能の定期報告はいつ提出すればよいのでしょうか?
4半期に1回(年に4回)と決まってはいますが、具体的にいつ提出すればよいのか、出入国在留管理庁では以下の通りで定めています。
対象期間 | 提出 | |
第1四半期 | 1/1~3/31まで | 4/1~4/15まで |
第2四半期 | 4/1~6/30まで | 7/1~7/15まで |
第3四半期 | 7/1~9/30まで | 10/1~10/15まで |
第4四半期 | 10/1~12/31まで | 翌年1/1~1/15まで |
提出期限については、翌四半期の初日から14日以内に提出することが定められていますので、遅れないようにしましょう。
特定技能の定期報告で提出する書類は?
定期報告には、提出すべき書類が定められています。
特定技能を受け入れる企業が提出するべき書類については以下の通りです。
- 受入れ・活動状況に係る届出書(3-6号)
- 特定技能外国人の受入れ状況・報酬の支払状況(3-6号別紙)
- 支援実施状況に係る届出書(3-7号)
- 1号特定技能外国人支援対象者名簿(3-7号別紙)
- 賃金台帳の写し (特定技能外国人のもの)
- 賃金台帳の写し (比較対象の日本人のもの)
※注意点として、登録支援機関に委託している場合でも、受入れ・活動状況に係る届出書(3-6号)、特定技能外国人の受入れ状況・報酬の支払状況(3-6号別紙)、賃金台帳の写しについては受入れ企業が提出をする必要があります。
また、期間中に定期面談を実施した場合には以下の書類も提出が必要です。
- 定期面談報告書(1号特定技能外国人用)(5-5号)
- 定期面談報告書(監督者用)(5-6号)
さらに、期間中に特定技能外国人から相談や苦情を受けた場合は、その内容を記載した以下の書類も提出となります。
- 相談記録書(5-4号)
そのほか、期間中に生活オリエンテーションを行った場合は生活オリエンテーションの確認書(5-8号)を作成&保管しているかと思います。こちらは以前は定期報告の際に出入国在留管理庁へ提出が必要でしたが、現在では提出はしなくてよいとされているので保管のみでOKです。
これらの書類については、出入国在留管理庁のこちらのページより参考様式がダウンロードが可能です。これから作成をする場合は、まずは必要な書類をダウンロードしましょう。
それでは、上記の必要書類の詳細について、ご紹介していきます。
①受入れ・活動状況に係る届出書(3-6号)
こちらの受入れ・活動状況に係る届出書(3-6号)については、下記の内容を記入して提出する必要があります。
- 届出対象機関
- 特定技能所属機関(法人番号、特定産業分野、氏名または名称、住所)
- 受入れ状況・報酬の支払状況に関すること(3-6号別紙へ記載)
- 雇用状況に関すること
- 労働保険の適用状況に関すること(雇用保険、労災保険の適用について)
- 社会保険の加入状況に関すること
- 税の納付に関すること
- 安全衛生の状況に関すること
- 特定技能外国人の受入れに要した費用の額
- ⑪その他の適格性に関すること
- ⑫本届出に係る担当者(氏名、役職名、連絡先)
こちらを全て記入すれば作成はOKです。
②特定技能外国人の受入れ状況・報酬の支払状況 (3-6号別紙)
続いては、特定技能外国人の受入れ状況・報酬の支払状況 (3-6号別紙)です。
こちらの書類は、特定技能外国人を何名受け入れており、その報酬をいくら支払ったのかの記録を提出する必要があります。
届出する内容については下記の通りです。
- 届け出する特定技能外国人の情報(氏名、生年月日、性別、国籍・地域、在留カードの番号、居住地)
- 届出に係る特定技能外国人が特定技能の活動を行った日数、活動の場所及び従事した業務の内容
- 届出に係る特定技能外国人が派遣労働者等である場合、派遣先の氏名又は名称及び住所
- 特定技能外国人及び当該特定技能外国人の報酬を決定するに当たって比較対象者とした従業員に対する報酬の支払状況
※活動日のカウントについて※
書類の中に活動日という項目がありますが、こちらの記載に関しては例えば4月なら4月1日から4月末日の間の出勤日数を記入します。休日を含めないよう注意しましょう。
※その月の給料の支払い※
その月の給料の支払いについては、当月に支給した給料の額などを記載します。例えば、4月入社で、月末締&翌月15日振り込みの場合、活動日数は4月の出勤日数を記載しますが、給料の支払いに関して4月には発生していないため斜線を引くなどしてわかるようにしておきます。
③支援実施状況に係る届出書(3-7号)
続いて、支援実施状況に係る届出書(3-7号)は特定技能外国人への支援実施状況を報告する書類です。
記載する内容については以下の通りです。
- 特定技能所属機関の名称・住所
- 特定技能外国人の情報(氏名、生年月日、性別、国籍、地域、住居地及び在留カードの番号)
- 支援実施状況
この書類に加えて、前述した通り、期間中に相談苦情を受けた場合や、定期面談を行った場合は相談記録書(5-4号)及び、定期面談報告書(5-5号、5-6号)を提出する必要があります。
1号特定技能外国人支援対象者名簿(第3-7号別紙)
こちらの1号特定技能外国人支援対象者名簿(第3-7号別紙)については、前述の支援実施状況に係る届出書(3-7号)を提出する際に、支援実施状況が全く同じ特定技能外国人が複数人いる場合のみ記入し、提出ができる名簿です。
万が一、支援の実施状況が一つでも異なる場合においては、特定技能外国人ごとに支援実施状況に係る届出書(3-7号)を作成する必要があるため注意が必要です。
④⑤賃金台帳(特定技能外国人と比較対象の日本人)
特定技能外国人は、日本人と同程度もしくはそれ以上の待遇が義務づけられています。そのため、出入国在留管理庁では、特定技能外国人が日本人と同様の給与をもらっているか確認するために賃金台帳の提出を受け入れ企業に義務付けています。
特定技能外国人の申請時に比較対象とした日本人労働者の賃金台帳を提出しているかと思いますが、その写しを提出する必要があります。
- 賃金台帳とは
賃金台帳とは、従業員への給与の支払い状況を記載した書類です。
労働基準法第108条によって作成が義務付けられており、事業所ごと、あるいは事業部や事業内容が異なる会社の場合は、事業所ごとに作成・保存(労働基準法第109条)する必要があります。
※賃金台帳については個人情報保護の観点から、比較対象とした日本人労働者の氏名や生年月日等については、マスキング(黒塗り)して個人を特定できないようにしてください。
- 比較対象にしていた日本人労働者の退職等により変更となった場合は?
その者の代わりに比較対象となる日本人労働者について「特定技能外国人の報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)」を作成し、賃金台帳の写しを添付して提出する必要があります。
- 申請時に比較対象の日本人がおらず「特定技能外国人に関する説明書(参考様式第1-4号)」を提出した場合は?
特定技能外国人と同一の業務に従事する従業員の賃金台帳写し等の提出が必要です。
特定技能の定期報告書類の提出先は?
法人の場合は、登記上の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局・同支局に提出となり、持参または郵送での提出です。
また、オンライン上での手続きも可能です。
入国在留管理庁電子届出システムから提出ができますが、事前登録が必要となります。
訂正や間違いに気づいた場合はすぐに入管へ電話で連絡をしましょう。既に提出した届出書を修正した上で、修正後の届出書を提出する必要があります。
特定技能の定期報告はポイントを押さえればカンタン!
以上、特定技能の定期報告について解説しました。
一見、様々な書類があり煩わしく感じるかもしれませんが、提出書類や記入のコツを覚えてしまえば、ルーティンの作業になりますのであとは楽に感じるでしょう。
今回ご説明した書類の書き方の詳細については、SMILEVISAにて無料でマニュアルを配布しています。ご希望の方はこちらよりお問合せ下さい!
※本記事は現時点で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。