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みなさん、こんにちは。SMILEVISAです!
2019年4月から特定技能という在留資格が創設されました。この特定技能とは、日本の深刻な人手不足の問題を解決するため、一定の専門性や技能を持ち、即戦力となる外国人を受け入れる制度です。
実際に、特定技能外国人を受け入れている企業は年々増加しており、これからの人材確保に向けて受け入れを検討しているという企業も少なくありません。
しかし、「実際に日本にはどのくらいの人数の特定技能外国人がいるのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。そこで今回は日本にいる特定技能在留外国人数や分野別の人数、受け入れ目標人数との比較などを紹介していきます。
日本に特定技能外国人はどのくらいいるの?
出入国在留管理局が令和6年4月末時点での、特定技能在留外国人数を発表しました。出入国在留管理庁「特定技能1号在留外国人数」の統計によると、特定技能在留外国人数は、令和6年5月の時点では 245,784人です。
ただし、この人数には、特定産業分野で熟練した技能が要される業務に従事する、特定技能2号在留外国人の人数は含まれていません。ちなみに、特定技能2号在留外国人は、令和6年5月末時点では98人となっています。
では、在留外国人及び外国人労働者の総人数についてご紹介します。1986年から増加傾向にある外国人総人数ですが、特定技能の制度が始まった2019年4月から数が2倍以上に膨れ上がりました。年々外国人の数が増加しております。
引用:出入国在留管理庁「特定技能制度運用状況」より抜粋
ですが、特定技能という制度が始まった2019年4月当初は、もちろんのこと特定技能外国人は0人でした。
その8か月後の2019年12月末には1621人に増えてはいますが、制度がまだまだ浸透していなかったと言えます。
しかし、その後の人数は右肩上がりで確実に増加していることが、人数推移表から分かります。制度が始まって間もない頃と比較すると、令和5年6月末までの約4年間で173,101人、同年12月に208,462人まで増加、そして2024年の6月時点では251,747人に達したことを考えると、コロナが終わってからも順調に特定技能外国人の人数は増えてきていると言えるでしょう。
では、具体的にどのような分野や、国籍の特定技能外国人が日本にいるのでしょうか。特定産業分野、国籍や地域におけるそれぞれの人数を紹介していきます。
特定技能在留外国人数 都道府県、特定産業分野、国籍別について
特定技能在留外国人数より引用
次に特定産業分野別における特定技能外国人の人数を見ていきましょう。令和6年6月末時点で、出入国在留管理局が発表した特定技能外国人の分野別人数は、下記の通りです。
特定技能外国人数が最も多い分野は、飲食料品製造業分野で70,213人となっています。
次いで素材系・産業機械・電機・電子情報関連製造業分野が44,067人、介護分野が36,719人という結果になりました。
航空業の分野においても、特定技能外国人は864人と数値が低くなっています。しかし、今後のアフターコロナ時代においては宿泊や、外食、航空業界などの特定技能外国人が増えることが予想されますね。
では、国籍別に特定技能外国人数は、どのような割合になっているのでしょうか。令和6年6月末時点で、出入国在留管理局が発表した特定技能外国人の国籍別の任数は、下記の通りです。
特定技能外国人の中で、最も多い国籍はベトナムでした。
人数は126,832人となっており、全体の50.4%を占めています。次いで多かったのはインドネシアで、人数は44,305人、構成比は17,6%となっています。インドネシア人は増加していますが、まだまだベトナム人が大多数と言えそうです。ちなみにフィリピンも25,311人を超えており、構成比も10.1%以上でした。続いて中国が15,696人と続いています。
一方で、カンボジアやタイ、ネパールに至っては6,000人以下で、構成比も2%前後となりました。
受け入れ人数目標との比較
出入国在留管理局は、特定技能外国人の受け入れ見込み人数目標を公表しています。令和5年12月末時点で、特定技能外国人数は目標とされている受け入れ人数を満たしているのでしょうか。
- 受け入れ見込み人数目標と、実際の特定技能外国人数の比較
出入国在留管理局が発表した、5年間における1号特定技能外国人全体の受け入れ見込み人数目標は345,150人とされています。
(出入国在留管理庁「特定技能における受入れ見込数の見直し及び制度の改善について(令和4年8月30日閣議決定)」より引用)
ところが、令和5年12月末時点では1号特定技能外国人は 208,425人と、目標人数の5割ほどとなっています。
受け入れ見込み人数目標と、実際の特定技能外国人数の差は分野別ではどうなっている?
では、それぞれの分野においては、受け入れ見込み人数目標と実際の特定技能外国人数の比較はどうでしょうか。
分野別の比較結果を見ていきましょう。
出入国在留管理局が発表した特定技能外国人受け入れ見込み目標人数と、令和5年12月末時点における特定技能外国人の分野別人数の比較は、下記の通りです。
分野 | 受け入れ見込み人数目標 | 令和5年12月末時点の特定技能外国人数 |
介護 | 50,900人 | 28,400人 |
ビルクリーニング | 20,000人 | 3,520人 |
素形材・産業機械電気・電子情報関連製造業 | 49,750人 | 40,069人 |
建設 | 34,000人 | 24,433人 |
造船・船用工業 | 11,000人 | 7,514人 |
自動車整備 | 6,500人 | 2,519人 |
航空 | 1,300人 | 632人 |
宿泊 | 11,200人 | 401人 |
農業 | 36,500人 | 23,861人 |
漁業 | 6,300人 | 2,669人 |
飲食料品製造業 | 87,200人 | 61,095人 |
外食業 | 30,500人 | 13,312人 |
令和5年12月末時点では、受け入れ目標人数を満たしている分野はないという結果になりました。令和4年12月末時点で目標を達成していた飲食料品製造業分野を含めて全ての分野において受け入れ目標人数が見直されたため、現在、特定技能外国人数は目標に到達していません。
実際に業務に従事している特定技能外国人が、受け入れ目標人数の半数にも満たしていない分野も目立っています。
特定技能外国人数は右肩上がり
今回の記事では、日本にいる特定技能在留外国人数や分野別の人数、受け入れ目標人数との比較などの最新データを紹介しました。特定技能外国人数は制度が始まった当初に比べると非常に増加しており、特に飲食料品製造業の分野において増加していることが分かりました。
出入国在留管理局が発表した受け入れ見込み人数目標の達成率は5割ほどという結果になっています。この調子で増えていけば、目標を達成できるかもしれません。
その一方で、特定技能外国人の受入れがなかなか進まない現状の課題として、煩雑な申請書類の提出があることや、特定技能の支援業務の委託費が高いこと、自社支援ができることがあまり周知されていないなどの点も挙げられるでしょう。(SMILEVISAではそのお悩みをすべて解決するお手伝いをしています)
しかしながら、2024年も引き続き深刻な人手不足が続くことが予想され、特定技能外国人数は右肩上がりで増加しているので、まだまだ今後も受け入れが進んでいくことが期待できそうです。
SMILEVISA では書類の申請を効率化するシステムを提供し、自社支援を実現するためのお手伝いをしています。現在の煩わしい書類 の作成にお困りの方や、これから特定技能の自社支援を始めたい!という企業様は、こちらよりお気軽にご相談ください!
※本記事は現時点(2024年9月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。